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入力例
IT・モバイル活用による企業の働き方改革プロジェクト

大企業におけるIT・モバイルの活用による働き方改革実現プロジェクトの記入例をご紹介します。(2021/5/19 公開)

ステップ2 「エントリーするプロジェクト」について

8. プロジェクトの名称

Switchプロジェクト(Smart Workstyle IT Champion)

 
9. プロジェクトの実施主体

株式会社A B C航空技術 www.abc-engxxx.com

10. プロジェクトの連絡先

日本 桜、にほん さくら、IT企画部部長、Sakura.Nihon@abc-engxxx.com

 
11. プロジェクトの内容が分かる情報
  1. ABC航空ホームページ https://www.abcXXX.com/

  2. 〇〇新聞社会面オンライン記事 2021/4/30「日本初、電子フライトログ・整備記録の運用開始」

  3. Youtube動画: 「ABC航空整備士の働き方変革」
     

ステップ3 「プロジェクトの概要」について

12. プロジェクトのビジョン(何のためのプロジェクトか)

ABC航空における運航管理、操縦士/客室乗務員、整備士の働き方変革および航空機材の安全品質向上のためのITシステム構築

 
13. プロジェクトのターゲット(受益者・対象者は) *必須

運航管理、操縦士/客室乗務員、整備士、航空機を利用されるお客様

 
14. プロジェクトが挑んだニーズや課題 *必須

ABC航空では、これまで紙の整備記録の処理・管理に多くの時間と労力がかけられており、整備士にとって実際の整備作業以外の負担が大きい一方で、運航管理上共有されるべき故障部位・内容の情報が紙と口頭での伝達となっていたために操縦士・客室乗務員・運航管理への通知・情報共有漏れが発生し、出発の遅延、お客様への適時適確な案内ができない、等の問題が発生することがあった。

また、航空業界では近年、エンジン部品の損傷による緊急着陸、エンジン部品の脱落・落下等の事故が発生しており、安全のためにはどこに注力すべきか、ということを根本的に見直していくべき、という課題感もあった。

また、整備士業務では、膨大な部品やシステムから構成される複雑な航空機の整備に必要な様々な情報が散在しており、過去の経験やノウハウも熟練しなければなかなか身につかない面があることや、整備士と運航/客室乗務員とのコミュニケーション手段は対面しかなく、法規制に基づく紙の搭載用航空日誌の記録は多重入力などにより作業品質、業務効率上の課題をもたらしていた。このため、従前の業務慣習を是とせず、ITを活用してあるべき姿を追求する本プロジェクトを全社を挙げて推進した。

 
15. プロジェクトが実現した成果やインパクト *必須

お客様の顧客満足度を向上させるには、まずサービスを提供する社員満足度が向上するような業務の見直しが大切である、という全社方針のもと、従前の業務慣習を是とせず、ITも活用してあるべき姿を追求する取組みをスタートさせた。その取組みの一環として本プロジェクトが実施された。

整備士業務については、整備士用タブレット端末を配備し、同端末でマニュアル参照、整備記録入力、機材点検データ確認、運航/客室乗務員との適時的確な情報連携、業務タスク管理等整備士業務のほぼすべての業務が行えるようにし、現場整備士の業務を一変させた。現場整備士とアプリケーション開発メンバが現場での使用感を確認しながら、アジャイル開発により更新を重ねながら実用に供しており、利用開始後も継続的に現場ニーズを取り込んでの改善を重ね続けている。

この業務変革の実現においては、監督官庁である国土交通省と航空業界の業務改革に向けた法制度改革検討を踏まえて日本で初めて認可された「整備記録を電子的に記録・保管するシステム」が導入できたことが極めて大きな要因となった。整備士がタブレット端末のアプリからのメニュー・選択肢のタッチ操作で作業することにより、作業は漏れなく実施され、リアルタイムで連動する複数システムとのデータ連携が可能となった。

また、副次的な成果の一例としては、年間300万枚もの紙書類の削減を達成しており、森林資源消費削減にも貢献している。

この結果、現場整備士の業務は変革され、整備所要時間短縮と整備品質向上が実現されたことから、世界最高水準と評価されていたABC航空の運航定時性のさらなる向上を達成するとともに、世界をリードする新たな整備士の働き方を日本から発信した。

16. プロジェクトの活動(成果やインパクトをどのような活動により成し得たか簡潔に) *必須

ABC航空では、DX推進については、会社の最優先課題として設定するとともに、その推進は社長及び経営陣が社内外に継続的に発信しながら強い意志をもって推進している。

具体的には、社内各部署の組織長が兼務メンバである全社横断の位置付けのDX推進室を設置し、DX推進を担当する役員が推進室の活動支援に責任を持つ組織体制を作り、あらゆる業務の見直しを推進している。

業務改革プロジェクトのプロジェクトマネージャは、DX推進室・担当役員の強力なバックアップのもと、関係者と協力しプロジェクトを推進していくが、今回のプロジェクトにおいてもプロジェクトマネージャ自身が持つスキル・人脈をDX推進室・担当役員が補完する形で、社内複数組織、社外パートナー、国や関係機関など多くの利害関係者を巻き込んでプロジェクトを推進した。

プロジェクトリーダーは、プロジェクトの目的を簡潔に表現(具体的な現場の働き改革のメリット、世界に誇れる情報発信に結び付けること、安全運航・定時運航のための品質向上)する憲章を示すとともに、綿密なコミュニケーション管理計画を立てることにより、プロジェクトの難局においても方向性をぶれさせることなくゴールに導いている。

 

ステップ4 「プロジェクトの特徴」について

17. ビジネス戦略、ビジネス化の仕方において特に優れているところ *必須

事業規模拡大を目指す中での整備士の高齢化や養成が困難である経営面での逆風課題に対して、何十年も変えることのできなかった整備士の働き方に変革を起こし、より付加価値の高い仕事に注力できる環境を整え、世界標準を日本から目指す新しい働き方を実現させたことで、先進企業へと一新させた点。

 
18. プロジェクトマネジメントの仕方において特に優れているところ *必須

環境の変化に伴う経営層からのスコープ変更要請に対し、変更管理プロセスに基づき、影響を極小化する対応を愚直に行い、当初予算とスケジュールを遵守しつつ、期日通りのサービスインとKPIを実現した点。

 
19. メンバのリーダーシップが特に優れているところ

社内の関係組織のマネジメント層を巻き込んで、組織を横断するプロジェクト体制とコミュニケーション管理計画及び意思決定プロセスを構築し、プロジェクトの推進に効果をあげた。特に、社外の影響力の強い国や関係機関といった外部ステークホルダーに対して、積極的に関与し、密に連携して法改正を推進することで、日本初の電子化プロジェクトを実現した点。

プロジェクト計画の立案時より、複雑なシステム連携に備えて、優れたアーキテクトとSMEの知見を最大限に活用し、あるべき姿の全体像を明確にしていた点。

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